外国から仕入れていたのでは儲かりません。

輸出入の代行業務だけを見れば、まだはじめて6年程度なのですが、最近特に個人の方からの小ロットのお問い合わせが多くなってきました。
仕入先の希望は中国がほとんどです。

確かに中国で商品を仕入れることは商売上まだまだ有益でしょう。安いですからね。お隣の国なため船賃も安くつきます。
船便の配送だけ見れば、かかる日数も2～3日ほどと、大変早くなっています。

大体の方は、そのあたりのいい所だけを見聞きして、お問い合わせをしてくださるので、その後の説明が大変なのです。

今日この場で、ある程度説明をしておきたいと思います。

中国その他諸外国から仕入れて本当に儲かるのか?
儲かりますし、儲からないともいえます。
儲かるためには、基本ですがやはり大量に仕入れなければなりません。

以下、かかる経費についてざっと書いてみます。

各地に点在する市場では、まず今ほとんど小ロットで卸してはくれません。
小ロットでは、小売としての価格で購入することになります。
昔は小ロット価格もあったのですが、、
人が集まるようになってしまえばこんなものです。

ですから小ロットの方はまず、その条件でも利益が出るのか、日本の同業者の値段と比べ勝負できるのか。を考えなければいけませんが、、

次、輸送があります。小ロットとは言っても、利益が出るほど購入するわけですから大した量、大きさになるでしょう。
航空便でも利用すれば恐ろしいほどの輸送費がかかってしまいます。通関は楽ですが。

船便の場合は、船賃自体は安いですがshipperさんに支払う費用等や通関費用がかかります。恐らく経験の無い方であれば、まず想像以上の金額に驚くと思います。　また、代行屋さんによって金額もサービスもバラバラ。
次があるかどうかも分からない人には容赦ない金額を吹っかける悪徳業者もいるかもしれません。
全ての業者に見積もりをお願いするわけにもいきませんし、この見積もりには大変多くの情報、資料等が必要です。要領を得なければ見積もり依頼にすらならないでしょう。
多くの方が業者の言いなり、事後見積もりで、適正価格も知らぬままなのです。

そして、通関では少しでも問題があれば容赦なく止められます。
止められている間も倉庫の費用は発生します。

税金の算出、支払いがあります。様々な商品に全て、原産地や使用原材料その他諸々、万事全ての情報から算出する税額が決められています。
それらの情報も全て、税関から指摘がありますので輸入者様から提出しなければなりません。
特恵がある場合、税金が免除になる場合もあります。※原産地証明書等、公的な書類が必要。
問題なければ全ての費用を支払います。

そして、ご自宅までの陸送費用。

かなりザッとですので不備もありますがこんな感じになります。
国をまたいでご商売することは簡単ではありません。様々な障害があって、誰でもが簡単に儲けられる様な仕組みにはなっていません。

最近、中国からぬいぐるみを輸入して販売したいとのお問い合わせがありました。
日本で2000円くらいのぬいぐるみが中国では2～300円で売られています。
その方は中国での相場をよくご存知でした。
しかし当然これは大ロットの場合。
小ロットでは話にもならないほど跳ね上がります。
そして上記しました諸々の費用です。
また、ぬいぐるみに少しでも輸入禁制品、差止申立品に当たるものが見つかれば偽者でも本物でも一刀両断に止められます。
本物でもメーカー等、権利者の許可の証明が必要です。
無ければ偽者とみなされます。
この差止申立品は非常に多く、「えっ、こんなものまで」と思ってしまうくらいです、網羅するのは難しいでしょう。前もって調べておく必要があります。
最近は本当に厳しくて、運が良くても、他の品と合わせて全商品没収、廃棄になっているようです。
悪ければ輸入者様のお泊りもありえます。

外国から輸入して商売をなりたてようとお考えの皆様は、以上を勘案し、利益が見込めるかどうか、ご一考くださればと思います。
直接外国から大量に仕入れることができれば、1番利益が出る事に間違いはありません。私共としましても、皆様にはぜひ頑張って上を目指してもらいたいと思います。

※通関に関して…私共は全国にコネがございますので、最もお安く、信頼できる業者様をご案内いたします。